授業でのICT活用

委員会の活動を知らせる番組を作ろう

5、6年生で構成されるグループごとに各委員会の活動紹介のスライドを協働制作し、全体で共有
本時のねらい

[発表ノート]を使って、各委員会の活動内容を全校児童に伝えるスライドが作れるようにする。取材の際に撮影した写真や動画を用いて、委員会の活動を分かりやすく伝えることができるようにする。

授業の実際

本校では毎週金曜日に校内テレビ放送での朝会があり、その番組制作を広報委員会が担っている。各委員会の活動がどのようにして行われているのかを知らせる番組作りを行った。本時までに各委員会の活動の様子を写真で記録したり、委員会を担当する児童に大変だったことややりがいを感じたことなどをインタビューしたりした。スライド制作では発表ノートのグループワーク機能を使って、編集が複数人で同時に行えるようにした。スライド制作の途中で、もっと詳しく知りたい情報や写真が必要になったグループは、各委員会に追加で取材を行った。授業の終末では、各グループのプレゼンテーションを見合い、良かったところや改善点を伝え合った。

単元計画(全4時間)
第1時

発表の構成を考え、役割分担を決める。

第2時

各委員会の活動や担当する児童に取材を行う。

第3時

各委員会の活動を知らせるスライドを作る。(本時)

第4時

テレビ朝会で委員会の活動を報告する。

本時の展開

学習の流れ 主な学習活動 指導のポイント
(タブレット端末活用場面)
導入 前回の放送を振り返る。 教員がサンプルで制作した広報委員会のスライドを用いた放送の良かったところ、改善点を考えさせる。
今日の活動内容を把握し、スライドの制作手順を知る。 1スライドの制作手順、[発表ノート]の[グループワーク]機能の使い方を知らせる。
展開 担当する委員会のスライドを制作する。 2[グループワーク]機能で役割ごとに同時にスライドを編集させる。
追加で取材が必要なグループは、それぞれの委員会に取材をしに行く。
終末 グループの発表を見る。 3大型ディスプレイに学習者機画面を投影し、発表の良かったところや改善点を伝え合う。
次回放送の担当グループを決める。

タブレット端末活用のポイント(効果と児童生徒の反応)

スライドのひな型を用意
発表ノート、資料置き場

用意されたひな型を[資料置き場]から取り出して編集

月に一度しかない委員会活動の限られた時間でスライド制作を行うため、教員が制作したスライドのひな型を資料置き場に用意した。ひな型も発表構成に応じた「委員会の概要」「主な活動内容」「まとめ」のそれぞれに合ったものを用意した。児童は自分の担当する内容のひな型を[資料置き場]から選択するようにした。これにより、スライド制作の時間を大幅に短縮することができた。

効率的な編集作業
発表ノート、グループワーク

[グループワーク]機能で協力しながら同時に編集

発表の構成を「委員会の概要」「主な活動内容」「まとめ」の3つに分けた。グループのメンバーで役割分担を決め、担当する内容のスライド作りを行った。ある程度スライドが作れたら、[グループワーク]機能を使って、スライドを合体させ、1つのノートにした。その後、追加の情報や文字の修正を行うようにした。これにより、同時に編集作業を進めることが可能となり、効率的にスライド制作ができた。

グループの発表を共有
学習者機画面の投影

グループごとに作成したスライドを全体に発表

授業の終末では、スライドが完成したグループの[発表ノート]を大型ディスプレイに[投影]して、プレゼンテーションのリハーサルを行った。スライドの良かったところや改善点を伝え合うことで、より分かりやすいスライドに修正していくことができた。さらに、グループが考えた工夫を全体で共有することができた。

図書室とコンピュータ教室でデータの相互利用

プレゼンテーションを行うことで、伝える楽しさを実感できた

本時で制作したスライドを後日、テレビ朝会で放送した。児童はスライドを使ってプレゼンテーションを行うことで、調べたり考えたりしたことを全校児童に伝える楽しさを実感していた。また、グループでスライドの編集をアドバイスしたり、必要な情報を検討したりすることで、協働的な学びの場を作ることができたと考える。今回は委員会の活動を伝える番組作りを行ったが、クラブ活動紹介や学級紹介等でも活用できると考える。

(2019年6月掲載)