実践レポート
小学校4年 社会児童1人1台の活用 1人1台 × SKYMENU Cloud

東京染小紋について調べたことをまとめよう

単元名:染め物の盛んな新宿区

石田 泰玖磨 教諭

中野区立平和の森小学校

本時のねらい

社会の単元のテーマについて、毎時間さまざまな観点から調べ学習を行ってきた。そして、調べた内容を『SKYMENU Cloud』の[発表ノート]を用いて毎時間1ページずつ短くまとめ、学習の軌跡を残してきた。そのまとめてきた[発表ノート]を単元の最後の時間である本時に見返すことで学習全体のまとめを行う。

授業の実際

本単元では染め物産業が盛んな東京都新宿区の様子について、児童がもった疑問を基に学習課題を定めた。そして、学習課題を解決するために児童1人ひとりが調べ学習を行い、調べた情報を全体で共有し、まとめていくというのが大まかな単元の展開である。『SKYMENU Cloud』は毎時間の振り返りの場面で活用した。今までの社会の学習でも調べ学習から全体共有という流れの授業は行ってきたが、調べ学習が次の授業に生かされていない児童がいることが課題であった。そこで、[発表ノート]を用いて毎時間の学習のまとめを行ったことで簡単に振り返りが行えるだけでなく、写真を用いてまとめるなど、児童の工夫する姿も見られた。さらに、全体共有や授業後の評価のしやすさにもつながり、『SKYMENU Cloud』との親和性が高い単元であった。

SKYMENU Cloud活用のポイント (効果と児童生徒の反応)

1短い振り返りで簡単ポートフォリオ

発表ノート、配付

▲ 毎時間の振り返り用の[発表ノート]にまとめを入力する児童

[発表ノート]の[配付]機能で、本単元の学習課題のリストを冒頭に載せることで、児童が自らいつでも確認し授業の見通しをもつことができるような手だてになっている。また、毎時間の振り返りのフォーマットを決めて、[配付]することで短時間かつ、少ない文字数で簡潔に行うことができる。これにより児童が授業の中でどの場面に注目したのか把握することで、以後の授業の組み立てに活かすことができ、児童の理解度も簡単に把握できることで評価にもつなげることができる。

21人ひとりの調べ学習を大切にした情報共有

発表ノート、素材貼付

▲ Webサイトのスクリーンショットを撮り[発表ノート]に貼りつけ

[発表ノート]の[素材貼付]機能では調べ学習の中でノートにメモした絵や図を写真に記録し、振り返りのページに挿入する。ほかにも、Webサイトの情報などで学習課題の解決に有効な情報があればそのスクリーンショットなどを振り返りの中に載せる。そうすることで、ノートにメモから発表という従来の方法では見取ることが難しい児童の調べ学習の軌跡をより詳しく見取り、評価することができる。

3手書きとスタンプで効率よく添削!

発表ノート、添削・返却

▲ 教員のコメントが児童の意欲向上につながっている

[発表ノート]の[添削・返却]機能ではタッチペンを用いて、[ペン]機能を使うことで本当に赤ペンを使って書かれたようなコメントを返すことができ、児童はそのコメントを見て意欲を高めている姿が見られた。また、スタンプもあるので、児童に分かりやすい形で評価を行うことができ、[ペン]とスタンプの2つを併せて使うことで1人ひとりのまとめが手軽に添削できることで業務効率化にもつながる。

こんな場面で使える!実践を振り返って

[発表ノート]の[配付]機能によりノートのフォーマットを作って配付できるのはさまざまな単元の中で活用しやすい機能である。社会のほかの単元でも写真やコメントのスペースの枠をすべて作ることで調べ学習のワークシート作りが簡単に行える。ほかにも、理科の学習では、予想や実験結果を書くときに[発表ノート]を用いることで書き込みや情報の整理、共有がしやすい利点がある。また、紙のワークシートでは返却してしまい、評価のタイミングで手元にないなどの問題がよくあることだが、『SKYMENU Cloud』ではその問題はない。ワークシート作成の手軽さとその評価のしやすさの両面から一石二鳥の機能であるといえる。

(2023年10月掲載)