実践レポート
中学校1年 数学生徒1人1台の活用 1人1台 × SKYMENU Cloud

図形の周の長さと面積を求めよう

単元名:平面図形

中村 直人 教諭

兵庫県加古川市立加古川中学校

本時のねらい

様々な図形に含まれる円やおうぎ形を見つけ出し、既習の円やおうぎ形の性質、おうぎ形の弧の長さや面積の求め方を用いて、図形全体の周の長さや面積を求めることができる。

授業の実際

多くの生徒にとって、半径の長さや中心角の大きさを把握し、円の周の長さや面積、おうぎ形の弧の長さや面積を、計算によって求めることは難しくない。しかし、複数の図形が組み合わさった図形の周の長さや面積を求めることについては、小学生時から苦手としている生徒が多い。そこで、[発表ノート]機能を使って、自分一人で考えるだけでなく、他の生徒の考えにも触れさせ、様々な考え方で周の長さや面積を求められることを理解させた。また、自分の考えを説明させることで、自分自身の理解もさらに深めさせることができた。

単元計画(全16時)
第1次 直線と図形

直線と図形

3時間

第2次 移動と作図

図形の移動

3時間

基本の作図

4時間

図形の移動と基本の作図の利用

1時間

第3次 円とおうぎ形

円とおうぎ形の性質

2時間

円とおうぎ形の計量・・・(本時3/3)

3時間

本時の展開

学習の流れ 主な学習活動 指導のポイント
(タブレット端末活用場面)
導入

円の周の長さや面積、おうぎ形の弧の長さや面積の求め方を確認する。

展開

例題を解き、図形の周の長さと面積の求め方を、全体で確認する。

1課題の設定・情報の収集
様々な考え方があることに触れておく。

問題を解き、個人で考え、考え方を[発表ノート]に記入する。

2情報の整理・分析①
後で説明しやすいように、色を使うなど、工夫して書かせる。

考え方を全体で発表する。

3情報の整理・分析②
発表者をあらかじめ決めておいて、様々な考えに触れられるようにする。

まとめ

本時を振り返る。

本時で出た考え方をまとめる。
提出期限以降に提出した[発表ノート]についても確認することを伝える。

SKYMENU Cloud活用のポイント (効果と児童生徒の反応)

1課題の設定・情報の収集

発表ノート、ペン

▲ 図を提示しながら解法を確認する

図を提示し、色がついた部分の周の長さと面積を求めていくことを確認する。このとき、周の長さについては、図形の外周を指すこと、面積については、図形全体をいくつかの部分に分け、面積を足したり引いたりして求められることや、図形の移動によって変形させることで面積が求められることを確認する。[発表ノート]の[ペン]機能を使うことで、等しい長さのところ、合同な図形どうしで色分けができるので、視覚的にわかりやすくなった。

2情報の整理・分析①

発表ノート

▲ [ペン]などを使い、解き方を[発表ノート]に書きこむ

例として示した図形の周の長さ、面積を個人で考えさせる。その際、前述したとおり、色のついていない部分のおうぎ形の弧の長さや面積を考える必要があることに触れながら机間指導を行う。解き方、考え方を他の生徒に説明できるように、[発表ノート]に書きこませる。色などをうまく使い、説明するときに伝わりやすくなるように工夫させ、提出させる。提出した後、他の生徒の[発表ノート]を閲覧できるようにしたことで、いろいろな考え方に触れさせることができる。

3情報の整理・分析②

発表ノート、画面一覧

▲ 生徒の画面を提示させながら解法を共有する

個人で解いた問題の解法を、提出された[発表ノート]の画面をモニターに表示しながら全体で発表させて共有させる。複数の解法が考えられる場合は、あらかじめ提出された[発表ノート]を見ながら、それぞれの解法に触れさせられるように発表者を決めておく。間違いのある解法については、発表はさせずにモニターに提示し、生徒に間違った箇所を指摘させる。このとき、複数の解法を比べられる[画面一覧]機能を使うことで、違いを見比べることができる。

こんな場面で使える!実践を振り返って

[発表ノート]は、他の生徒の意見を見られるので、考えの幅を広げさせやすい

[発表ノート]は、他の生徒の意見を見ることができるので、考えの幅を広げさせやすい。また、今回は使用しなかったが、問題演習に[カメラ]機能を用いれば時間短縮ができたり、理解度の振り返りとして[ポジショニング]を利用すると、次回の授業での復習ポイントがわかったりするので、積極的に活用したい。

(2023年9月掲載)