実践レポート
小学校6年 社会児童1人1台の活用 SKYMENU Cloud 実践報告

社会のあり方について、歴史から学ぶ

単元名:戦国の世から天下統一へ

中村 彰良 教諭

熊本県山江村立山田小学校

本単元のねらい

本時は、天下統一を進めた2人の武将の業績について追究してきたことをもとに、学習課題「今からの世のリーダーにふさわしいのは、織田信長と豊臣秀吉のどちらか」に対する考えをまとめ、プレゼンテーションすることを通して、歴史的事象と現代社会とのつながりを考えたり、これからの社会のあり方について考えたりしようとする態度を養うことをねらいとする。

授業の実際

本時は、単元を通した学習課題「今からの世のリーダーにふさわしいのは、織田信長と豊臣秀吉のどちらか」に対して、これまでの学びをもとに自分の考えをプレゼンテーションする活動を行った。

まず、4人1組のグループを組み、[発表ノート]で作成したプレゼンテーション資料をもとに、学習課題に対する自分の考えをプレゼンテーションした。

次に、グループの代表児童が、[発表ノート]を電子黒板に映し出しながら発表し、全体で考えを共有できるようにした。

最後に、本時の学習を踏まえ、学習課題に対する最終的な自分の考えを[発表ノート]に入力する。さらに、[グループワーク]機能を使い、児童間での相互評価をリアルタイムで行えるようにした。

単元計画(全7時)
第1時

「戦国の世」とは、どのような様子だったのか話し合う。

第2時

織田信長・豊臣秀吉の天下統一に向けた働きについて話し合い、学習問題をつくる。

第3時

日本と外国との関わりについて調べる。

第4時

織田信長が天下統一に向けて行った戦いや政治について調べる。

第5時

豊臣秀吉が天下統一に向けて行った戦いや政治について調べる。

第6時

天下統一に向けた織田信長・豊臣秀吉の業績をまとめる。

第7時

2人の武将の業績を整理し、プレゼンテーションする。(本時)

本単元の展開

学習の流れ 主な学習活動 指導のポイント
(タブレット端末活用場面)
導入

本時のめあてをつかむ。

  • [発表ノート]にまとめた内容をもとに、前時までの学習内容を振り返る。

展開

学習課題に対する自分の考えをプレゼンテーションする。(4人1組のグループ)

1自分の考えをプレゼンテーション

  • 単元を通して[発表ノート]にまとめた内容を根拠として、4人1組のグループ内でプレゼンテーションをする。

展開

代表児童がプレゼンテーションする。(全体)

2学びの共有

  • 代表児童の[発表ノート]を電子黒板に映し出し、プレゼンテーションをする。

展開

学習課題に対する自分の考えを[発表ノート]に入力し、児童間で相互評価をする。

3児童間の相互評価

  • 学習課題に対する最終的な自分の考えを[発表ノート]に入力する。
  • 入力した内容を、[グループワーク]機能を活用し、リアルタイムで相互評価を行い、コメントを送り合う。

終末

本時の学習を振り返る。

  • 本時の振り返りを[発表ノート]に入力する。

SKYMENU Cloud活用のポイント (効果と児童生徒の反応)

1自分の考えをプレゼンテーション

発表ノート

▲ 自分の考えを[発表ノート]にまとめ、グループ内で発表

学習課題に対する自分の考えをまとめた[発表ノート]をもとに、グループ内でプレゼンテーションする活動を行った。児童は、タブレット端末に[発表ノート]にまとめた内容を映し出し、状況に応じて画面を指し示したり、資料を拡大したりして、自分の考えやその根拠が相手に伝わるように工夫しながら発表していた。タブレット端末を活用した活動により、多様な考えに触れたり、2人の武将の業績についての理解を深めたりすることに効果的だった。

2学びの共有

発表ノート

▲ グループの代表児童が[発表ノート]を示しながら学級全体に共有

グループの代表児童の[発表ノート]を電子黒板に提示して発表させることで、学級全体で考えを共有できるようにした。自分の考えと比較しながら代表児童の発表を聞かせることで、考えがより確かなものになったり、変容したりするなど、学びを深めることができた。この活動によって、その後の「学習課題に対する最終的な自分の考えをまとめる活動」につなげることができた。

3児童間の相互評価

グループワーク

▲ [グループワーク]機能でコメントを送り合い、リアルタイムに相互評価

[グループワーク]機能を活用し、児童間での相互評価を行った。まず、学習課題に対する自分の考えを[発表ノート]に入力する。入力が済んだ児童から所定のグループに参加し、入力した内容を児童同士で閲覧できるようにする。タブレット端末上で内容を共有できるようにするとともに、コメントを送り合うことで相互評価することができるようにした。

こんな場面で使える!実践を振り返って

毎時間、学習した内容を[発表ノート]に蓄積し、振り返る。
児童が主体的に学ぶサイクルを生み出す

本実践では、毎時間、学習した内容を[発表ノート]に蓄積し、学びを自覚できるようにするとともに、必要に応じてそれを振り返ることができるようにした。それにより、児童自身が学習を見通し、学習内容や学習方法等を振り返り、次の学びへとつなげるという、児童が主体的に学ぶサイクルが生み出せたと考える。さらに、[発表ノート]では、複製や修正等が容易にできるため、単元末に行う学習のまとめや考えの再構成を効率的に行うことができた。

(2022年11月掲載)