実践レポート
小学校5年 算数児童1人1台の活用 1人1台 × SKYMENU Cloud

思考・表現の可視化と児童同士をつなぐ活用

単元名:割合(2)

知念 直樹教諭

沖縄県西原町立西原東小学校

本時のねらい

割合が1-pになる場合の比較量の求め方を考える。

授業の実際

「定価1500円のシャツを20%引きで買いました。代金は何円ですか?」という問題から、児童がそれぞれ言葉・数・式・図等を用いて自力解決を図った。児童は自分の考えを書いたノートをタブレットで撮影して『SKYMENU Cloud』に[提出]することで互いの意見を検討し、20%の割引き分を求めて定価から引くという考えを共有した。また、「一度に代金を求めることはできないか」という児童の声から、求め方を全体で検討し、1500×(1-0.2)を導くことができた。

SKYMENU Cloud活用のポイント (効果と児童生徒の反応)

1ノートに書いた自分の考えを撮影

カメラ、発表ノート

▲ ノートにまとめた考えを[カメラ]で撮影

「定価1500円の20%引き」で買うといくら安くしてもらったことになるか、また代金はいくらになるかを言葉やテープ図などでノートにまとめ、『SKYMENU Cloud』の[カメラ]機能で撮影した。日常的に活用することで必要な部分を切り取るなど、編集して画像をアップすることができるようになってきた。

2[グループワーク]機能で友達の考えを学ぶ

発表ノート、グループワーク

▲ [グループワーク]で友達のノートを閲覧

学級の児童全員が[グループワーク]で同じ学習グループに入り、児童同士の考え方や表現方法を共有した。「考えが思いつかない」「どう表現してよいか分からない」という児童は[グループワーク]で友達のノートを参考にすることで、自分の考えを書けるようになってきた。また、算数が得意な児童にとっても、多くの考えに触れることで考えを深めることもできた。

3児童の考えを教師とともに深化

画面一覧、発表ノート、グループワーク

▲ 児童のノートを紹介し、全員で検討

[カメラ]で撮影した児童の考えを[発表ノート]の[グループワーク]機能で共有した。教師用画面([画面一覧])で進捗状況を確認しながら、児童に発表してもらった。「○○さんの書いた式はどういう意味だと思いますか?」など、教師が児童の考えを紹介し全員で検討するなど、児童同士の思考を繋げる活動も行うことができた。授業後の児童の振り返りでは、「参考になった友達の意見」についての記述が多く見られるようになった。

こんな場面で使える!実践を振り返って

従来の授業では考えを共有する児童が、ペアやグループなどに限られていた。良い内容であっても紹介するには時間がかかったが、『SKYMENU Cloud』の[グループワーク]機能の活用で、全体の繋がりがリアルタイムにできるようになった。授業後には[グループワーク]で見た友達の考えを参考に、授業のまとめや振り返りを行うなど、特に算数が苦手な児童にとって、自分の考えを整理することに非常に有効であった。今後も全教科において児童の考えを共有するために有効活用していきたい。

(2022年3月掲載)