
順番にくり下げて計算してみよう
単元名:たし算とひき算のひっ算
北野 恵子教諭
岐阜県美濃加茂市立伊深小学校
本時のねらい
空位のある3位数から2位数をひく計算を考える活動を通して、十の位から繰り下げられないときは百の位から波及的に繰り下げれば既習の仕方で計算できることに気づき、位の部屋の図と筆算を関連させながら筆算の計算の仕方を考え、説明することができる。
授業の実際
前時までの授業で学習してきた3位数(百の位は1)-2位数の計算の仕方を振り返り、ひけないときは一つ上の位から繰り下げて計算するように伝える。最初に学習問題として「102-67のひっ算のしかたを考えましょう」と提示し、児童らに十の位から繰り下げることができ ないことを気づいてもらう。課題を「十のくらいからくり下げられないときの計算のしかたを考えよう」に設定し、既習事項をもとに考えられるよう指導していく。『SKYMENU Cloud』の[画面一覧]や[配付]機能を各要所で使って授業を進めていった。
SKYMENU Cloud活用のポイント (効果と児童生徒の反応)
1前時の学習をもとに、考える
発表ノート、資料置き場、画面一覧、方眼

前時に学習した「134-58」は十の位から1繰り下げて計算したことを想起し、繰り下がる際に気をつけることを確認する。本時では、百の位からかりることができないか、位の部屋に数玉を置いて考えてもらう。[発表ノート]の[資料置き場]に数玉を置いておき、必要な数を取り出す。[方眼]機能を使って数玉をきれいに並べていった。その様子を[画面一覧]機能で確認し、計算に見通しが持てない児童を支援した。
2全体で交流後、さらに問いかける
発表ノート

(位の部屋)百の位から十の位に1くり下げ、十の位から一の位に1くり下げると一の位は12となるので7をひくことができ、十の位が9-6となることを全体で交流。その後、「十の位が9-6となっているけれど、10-6じゃないの?」と、深めの問いかけをし、さらに考えや計算方法を[発表ノート]に追記していく。
3まとめる
発表ノート、資料置き場、配付

大事なキーワードである「百の位」「くり下げる」「じゅんばんに」を板書に位置づけ、それを使いながら自分の言葉でまとめることができる児童を増やしていく。位の部屋が完成できていない児童には教師が作成した図を[配付]。位の部屋の図を基にして、十の位が空位でくり下げることができない場合の筆算の仕方を全体で考え、「十の位からくり下げられないときは、順にくり下げて計算するとよい。」とまとめた。
こんな場面で使える!実践を振り返って
『SKYMENU Cloud』の[発表ノート]の[配付]機能は児童全員に配付できるだけでなく、特定の児童を選んで配付できるので助かっている。上手く[配付]ができていなかった児童に再度ノートを送ったり、考えなどが上手くまとめられず手が止まっている児童に追加資料を送ったりしている。また、[発表ノート]の中の[方眼]もよく使っている。手書きで書くと上手く書けないこともあるが、[方眼]を使えばきれいに書ける。大きさの変更なども簡単にできて便利である。
(2022年3月掲載)