
考えを伝え合い、学びを高め合う
~ポジショニング機能の活用~
主題 「友達への注意」友情、信頼(B 主として人との関わりに関すること)教材 「大きな絵はがき」(東京書籍 新しい道徳4)

授業者
村橋 竜之介教諭
東京都昭島市立拝島第一小学校
文責
蒲生 友作教諭(研究主任)
東京都昭島市立拝島第一小学校

本時のねらい
友人関係において相手に対して言動を指摘すると、自分と友達の関係が壊れてしまうのではないかという不安をもつこともある。その不安な気持ちに向き合い相手を信頼することによって、より強い絆が生まれていく。本時では本当に友達を思う、よりよい関係のあり方について考えることを通して、友情を深めていこうとする道徳的心情を育む。
授業の実際
事前に学級で行った友達に対してのアンケート結果を見ることから始めた。「友達のよいところや直した方がよいところを伝えることができますか」という質問に対して、60%程度の児童が「両方できる」と答えていた。
その後、教材文を読み「絵葉書が料金不足で届いた場合、そのことを相手に伝えるか伝えないか」と自分と相手のことから、ジレンマを考えさせる。
SKYMENU Cloud活用のポイント (効果と児童生徒の反応)
1ポジショニング機能の活用
ポジショニング

『SKYMENU Cloud』の[ポジショニング]機能を活用して、「絵葉書が料金不足で届いた場合、そのことを相手に伝えるか伝えないか」について、自分なら伝えるか伝えないか意思を示す。はっきりと伝える場合には、マーカを右端に置いて、伝えない場合は左端に置く。
学級の友達がどのように考えているかを[回答の一覧表示/合成表示]機能を使用して確かめることができる。
2自分の考えの変容を振り返る
ポジショニング

1で伝えるか伝えないかについて、自分の考えを示したあとで、どうしてそのように考えたのかをグループで理由を伝え合う。友達の考えを聞いて、自分の考えが変わった場合は[ポジショニング]機能でマーカを移動させる。
最後に自分がどのように考えが変容したかを見ることで、自分がもった価値観について振り返ることができる。
こんな場面でも使える!実践を振り返って
[ポジショニング]機能は特別の教科 道徳でのモラルジレンマを考えさせる学習で有効だと感じる。自分の意見が学級において、どのような位置付けにあるかを視覚化することに有用性があるため、他の教科であれば、国語科「討論」の場面や理科の予想や仮説の発表の場面において、使用できると考えた。討論では、友達の意見に賛成か反対かを示すことができる。理科では「もののあたたまりかた」の学習で、水を下から火で熱したときに、上から温まるか下の方から温まるかの予想を示すことができる。
機能の使い方を考えることで、活用の幅が変わっていくと考える。
(2022年3月掲載)