ICT活用教育のヒント

教育の情報化を語る前に 中川 一史

効果もさることながら 手間と慣れ(2)

充電等はシステマティックに

ある学校で、校内にあるデジタルカメラを子どもたちに使わせようとしたら、電池切れで子どもたちが使えない。前に使ったクラスがそのままにして充電していなかったのだ。結局、その時間は予定を変更せざるをえなかった。これが初めてデジタルカメラを授業で使う教師だったら二度と使おうとしないだろう。

一方、ある小学校では、パソコンルームの後ろにデジタルカメラが並んでいる。その前に充電器が置かれ、その横に「充電してある電池入れ」「使い終わった電池入れ」と書かれたケースが置いてある。「使い終わった電池入れ」に入っている電池は情報担当の先生が充電し、「充電してある電池入れ」に入れる。これにより、前の学校のようなくやしい思いはしなくなるわけだ。

いつでも使えるような「しくみ、しかけ」を考える。これも大事なことだ。

手間のかからない使い方を推奨する

さらに、手間をかけないちょっとした工夫もおすすめだ。

例えば、最近のプロジェクタは性能が良くなっているので、スクリーンを使わなくても、壁や黒板があれば十分にそのまま映すことができる。「スクリーンも準備しなければならない」と思ったとたんに敬遠する教師もいる。

デジタルカメラも、プロジェクタもパソコンを介さなくても、使うことはできる。それを知らないで、「パソコンにとりこまなくちゃならないなら使いたくない」と思い込んでいる教師もいるかもしれない。

マニュアルは活用頻度の検証を

パソコンルームにあるマニュアルは子どもたちに使われているだろうか?

「マニュアルはあるだけ」あるいは「作ってしまうと安心」と思っている情報リーダーの教師も多い。 しかし、作っただけでは子どもたちが本当に使うかどうかはわからない。

一度作ったものでも、本当に子どもたちが利用しているのか検証し、改善する必要がある。あまり子どもたちに利用されていなければ、それはなぜなのか、説明がわかりにくいのか、文字数が多いのか、教師のアドバイスが足りないのか、どこでなら利用するのか等、検討する必要がある。

大人の都合で書かれているマニュアルや中途半端なマニュアルには、子どもたちは見向きもしないだろう。

(2008年7月掲載)

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