ICT活用教育のヒント

「デジタルコンテンツの効果的活用」へのナビゲート 中川 一史

「授業におけるデジタルコンテンツの効果的活用」へのナビゲート(2)

IT機器は身近に置く

パソコン等のIT機器はできるだけ身近にあることが望ましい。十分なパソコンの台数がある学校はほとんど皆無だろう。それでも、校内にあるコンピュータの一部を空きスペースや廊下等に配置し、わざわざパソコンルームまで行かなくても子どもたちが「ちょっと使える」環境を保証している学校がある。

調べ活動等では、何も全員がコンピュータを使う場面だけではない。使いたい子どもだけが使えればよい。教科に関連するデジタル化教材も、このような身近な環境で活用するのがベターだと考える。

移動をスムーズに

持ち運びの手間をかけない工夫もある。1校に5、6台しかデジタルカメラがない場合も、5、6台まとめてバッグに入っているだけでいつでもそのまままとめてどこかのクラスが持っていって使える環境ができあがる。

これだけでも、視聴覚室のすみの棚に並んでいるよりは手軽にまとめて持ち運べ、どの先生も使いやすい。

また、プロジェクタ用のカートも移動をスムーズにする有効グッズの1つだ。カートを使うと移動が便利なだけでなく、面倒なプロジェクタとパソコンやビデオデッキとのケーブルつなぎをやる必要がない。はじめからセットしておいてあとは電源を入れるだけにしておくのだ。

手間のかからない使い方を推奨する

さらに、手間をかけないちょっとした工夫のおすすめも必要だ。

例えば、最近のプロジェクタは性能がよくなっているので、三脚のついたスクリーンを使う場所まで運ばなくても、壁があれば十分にそのまま写せる。黒板に写したっていい。

「スクリーンも準備しなければならない」と思ったとたんに敬遠する教師もいる。デジタルカメラだって、撮った画像をパソコンに入れなくても、テレビにはすぐ映せる。

こういうことも知らないで、「パソコンにとりこまなくちゃならないなら使いたくない」と思い込んでいる教師もいるかもしれない。

子どもたちがどんどん活用できる共通理解を

どこに置いてあるかが重要である一方で、当然のことながら、IT機器等と子どもたちをどのようにかかわらせるのかというのは大きなポイントだ。

例えば、電話やFAX。改築したある学校では職員室ではなく図書室にFAXが置いてある。使うときの敷居の低さという点では、この効果ははかりしれない。しかしながら、まだ普通の学校ではFAXは職員室にあるだろう。

置き場所は職員室でも、「どのように子どもたちとかかわらせるか」でだいぶ状況は変わってくる。また、子どもたちの使う頻度が増すと、故障する可能性も高くなる。しかし、使い方の指導は大切だがこれをいいすぎると、担任の教師は使わせにくくなる。「壊したら直せばいい」くらいの構えでいたいものだ。

(2006年12月掲載)

一覧へ戻る