ICT活用教育のヒント

アグレッシブな環境整備が分かりやすい授業を生む 中川斉史

教師用コンピュータの設備

全ての教職員にコンピュータを配ったら

都道府県立学校では,教員向けのコンピュータ配付が始まっているが、市町村立学校ではまだまだ教員の個人持ちコンピュータに頼らざるを得ないのが現状である。

今後校内ネットワークの整備が終わり、2005年の教室環境整備が進んでくると、教員向けのコンピュータ配付が進んでくるだろう。

当然それらのコンピュータは、校内ネットワークを利用することを前提として準備されなければならない。たとえば、セキュリティの高い無線LAN対応であることや、校内サーバへのログオンを前提にするなど、校内での端末として利用できるような機能が必要である。加えて、グループウエア端末としてメインで利用できるようなアプリケーション類のインストールも必要になってくる。

ここまで書くと、校内の端末マシンとしての限定利用しかできないのではないかと思ってしまうが、教員用は、さらに次のような仕様であることが望ましいのではないだろうか。教員の仕事の特殊性を考えると、ビジネスモデルを直接持ってくるのは考え物である。

【教師用コンピュータに求められる仕様条件】

  1. 容易に持ち運べる大きさ&重さであること。
  2. 教員が個人的に所有するアプリケーションは、ライセンスの範囲内で自由にインストールできる。(もちろん、校内で全員が利用するアプリはすでにインストール済みである)
  3. USBストレージや、CD-RWなどを利用してデータを持ち帰ることができる。
  4. 動画を再生したときに、液晶画面と外部出力の両方で見えるだけのグラフィックパワーがあること。
  5. 異動時には、初期状態(その学校での)にリカバリできる。

具体的にいうと

  • 1は、12.1インチ程度のものがよく、14インチ以上になると大きく重たくなり、教室への移動に支障をきたすおそれがある。
  • 2は、教師の創造性豊かな活動を支えるためにも是非必要な条件であるといえる。
  • 3は、教員の仕事の特殊性を考えたとき、持ち運んでもよいデータに限り、家庭で作業の続きができることを保証すべきであると思う。(なおこの場合、持ち帰ることのできるデータをどう定義するかは、全職員で協議して決めるのがよいだろう)
  • 4は、動画再生が両方の画面(ノート側と出力側)に出ないコンピュータは困るということである。動画コンテンツの再生場面が増えることを考えると、両画面の同時再生は必要である。
  • 5は、2などのように個人データも存在するので、それらをきちんと元に戻せるという安心を持ってもらうということである。

つまり、これも校内ネットワークの整備と同じで、ただ教員にコンピュータを配ればよいというのではなく、そこでどんな活動を期待し、何をしてもらうのかというイメージを持って整備することが大切だということである。

さらに校内ネットワークとの連携部分をきちんと考えておくことが大切である。

(2005年6月掲載)

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