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校内ネットワークとセキュリティ
校内スタートページがカギ
校内ネットワークでは、共有データを使いやすくするために、校内スタートページ(Webブラウザの初期画面)を作成する。ここには校内で利用できる各種データを整理して提示しておく。筆者の学校のスタートページには、「教師用掲示板」「学校行事予定」「学校のホームページ」「気象情報」「落とし物掲示板」などの各種の工夫がされている。
普通教室でのコンピュータ利用
特に普通教室でのコンピュータ利用の具体例として、筆者がいままで経験してきたことを少し羅列してみる。
- #1 子どもたちは、その日のニュースを調べて朝のスピーチに備える。
- #2 交流校との掲示板を確認し、記事をみんなに伝える。
- #3 校内の落とし物をチェック。
- #4 教師は今日の予定について確認。
- #5 職員室の電話に入ってきた欠席連絡の確認。
- #6 授業で使う資料を校内サーバから引き出す。
- #7 昨日の見学の時の写真をサーバから取り出し、授業の時に見せる。
- #8 今日の授業はちょっと分かりにくい部分なので、夕べパワーポイントで作ってきた資料を取り出して表示。
職員一人ひとりが自覚を持って運用を
今まで述べたように、校内ネットワークは使い出すとこんなに便利なものはない。しかし、運用次第では大事故が起こる可能性もある。特に学校の場合は人事異動による考え方の違いや操作の不慣れなど、ヒューマンミスにまつわる問題が大きい。
データの共有では、たった一人でも利用に反対であったり、約束を守らなかったりすると、みんなに迷惑がかかる。必要なデータを入れなかったり、共有フォルダのデータを持ち帰って更新し、サーバへ戻す時に他の人の最新データを上書きしたなどの問題も起こりうる。
校内ネットワークは、校内の情報を一元化するのであるから、職員一人ひとりが相当な自覚を持って運用しないと、ヒューマンミスによる事故が起こってしまう。データにまつわる事故は取り返しのつかないことが多い。
管理・運用の負担はソフトウェアで軽減
教師の人的負担軽減のためにも、学校中のコンピュータを一元管理できる「校内LAN運用支援ソフトウェア」なども必要になってくるだろう。
また、ネットワークを安定して利用するためには、担当者が一次対応をどれだけ素早くできるかである。これだけ校内で情報化が進むと、たとえ数時間でもネットワークに異常があると大混乱になる。とかく見えない部分の多いネットワークであるが、どのあたりが怪しいなどという推測ができるかどうかで復旧までの時間が変わってくる。それらを専門家でないネットワーク担当者がかんたんに見分ける一つの手段として、「学校用ネットワーク監視システム」もある。
何よりも全員の理解をはかり、今まで担任が単独で時間をかけてやってきたことが少しでも楽になり、子どもとふれあう時間を長くとれるようになればいいというのが、本音である。一度4月に名簿を入れれば、賞状への記名、図画や立体作品の名札、各種記録証や作品提出の一覧名簿、各種大会への参加名簿などをかんたんに作成できるという事実からも、実感してもらえるのではないかと思う。
(2003年7月掲載)