ICT活用教育のヒント

「教育の情報化とIT活用教育」コラム 原克彦

「電気」に頼らない情報活用

先日、ニューヨークで大停電が発生したことはみなさんご存知のとおりですが、このとき電気がなければ動作しないコンピュータやテレビなどに情報収集を頼っていた人たちは、他の情報の入手方法がわからず混乱したかもしれません。

また、情報を提供しなければならない発信者側も、電気を利用した情報機器が利用できないとわかりながら、紙などによる情報発信を行わなかったために、正確な情報を末端まで伝えるのに時間がかかり、混乱に拍車がかかることにつながったようです。

もちろん、自家発電などの非常時に備えた設備が、政府や多くの報道機関で整っていたとの報道がありましたが、各家庭ではそこまでの備えをしているのは、まれでした。私たちの周りでも、同じようなことが起こらないとも限りません。

コンピュータやマスメディアなど、「電気」を必要とする情報機器に頼っている私たちも、自分のこととして対策を練る必要があります。

さて、あなたならどうしますか?

多くの人は、ニューヨークの場合と同じように、「そりゃ、無停電装置をコンピュータに設置すればいい」とか、「家に自家発電装置を購入するんだ」というように考えます。これはとってもいい解決方法です。

しかし、やはり「電気」に頼っていることには違いありません。

情報活用の実践力は、コンピュータや情報通信ネットワークなどを適切に利用して情報を活用することも含まれていますが、もっと基本的な「読む」「聞く」「書く」「話す」などの力を磨くことも必要です。

正しく読むことや聞き取ること、分かりやすく話し、見やすく書くなどの訓練をすることで、人と人の間で正確に情報の伝達や、情報の理解ができるようになることは言うまでもありません。コンピュータや情報通信ネットワークなどをうまく活用するには、小中学校でこれらのことにもっと力を入れる必要があるかもしれません。

(2003年9月掲載)

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