ICT活用教育のヒント

「教育の情報化とIT活用教育」コラム 原克彦

情報モラルと教育

私たちが生活している今の社会には、さまざまな情報機器が出回っています。

その最も代表的で進展の著しいもののひとつが携帯電話で、今や、都会で生活しているほとんどの大人が携帯電話を手にしています。少し前、ほんの10年前では考えられなかったような普及ぶりです。はじめの頃は、その珍しさも手伝って、電車の中などで利用している人は、羨望のまなざしで見られたものです。

ところが、爆発的に普及し、多くの人が所持するようになってくると、電車の中での制限が設けられるようになってきました。もちろん、その機器から発せられる電磁波などの影響や、大きな声での独り言が周りの人に与える不快感などがあります。しかし、たったの数年で、電車内での利用に対する人の感覚に大きな変化が起こったことも確かで、社会がルールを作り出しているということです。

変化の激しい情報社会では、このようなルール作りが必要になってくることは確かです。この例のほかにも、情報社会には、これまで考えてもいなかったルールや、新しいモラルが登場してきました。そして、それらの多くは、学校でマニュアル化して教えることができないほど変化しています。

しかし、だからといって学校でほとんど取り上げられていない現状に疑問を感じます。変化する社会に合わせた教育の必要性を強調しながら、実際の取り組みが進んでいないというのは、今の教育の抱える課題のひとつにもなっています。学校で、どのような「情報モラル」に関する教育が必要なのか、早急に考え、実施しなければならない時期にきています。

(2003年4月掲載)

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