ICT活用教育のヒント

学校の情報化を進める 安達一寿

図書館について

今回は、学校内に配置されるコンピュータについて、図書館に焦点を あてて、その機能を考えてみます。

図書館の使い方と機能

平成9年の学校図書館法の改正により、全国の12学級以上の小・中・高等学校に司書教諭が配置されることになりました。今回の法律の改正は、「生きる力」の育成という、新しい学力観を実現するためのものと捉えることができます。

また、学校の情報化では、図書館などの特別教室にもコンピュータやネットワークを配置する計画が進んでいます。

これからの学校図書館は、書籍であれ、インターネット上であれ、教育に必要な情報を探し出し、利用できる学習環境を提供することが求められます。書籍であれば、目録や書誌が自由に使え、インターネットであれば、検索ページや教材資源が自由に使えることが必要になってきます。その意味で、学校図書館は情報リソース(資源)センターへの変革が求められます。

これからの図書館に必要なもの

これからの図書館の役割は、利用者から見た場合は、簡単にいうと「情報をゲットできるスペース」ということになります。

総合的な学習の時間を中心に行われる、調べ学習に対する学習資源の準備が求められます。また、それら学習資源を整理・管理し、適切に提供することも必要になります。コンピュータ、ネットワークの設置に伴い、インターネット、CD-ROM、DVDなどの多様なメディアに対応することも求められます。

情報化の流れの中で、学習資源を整理・管理するためには、その書誌やメディアの情報をデータベース化し、簡単に検索できる仕組みを構築する必要が出てくるかもしれません。またそれと連動して、利用者管理・貸出管理などの図書館業務も、コンピュータを用いて行うことを念頭に置く必要があります。

学習資源の提供では、データベースの公開、ホームページによる情報発信が考えられます。すでに、多くの学校や教育センターなどでは、授業で使えるホームページのリンク集を作成し、有効活用している例もあります。教員が一人ひとり独立して取り組むよりは、お互いに協力して情報を集めた方が、より効率的であるといえます。情報の共有と教員の連携がポイントになります。

図書館間の連携

図書館の学習情報の提供が、ホームページやデータベースなどで行えるようになると、他の学校や地域との連携の可能性も見えてきます。

実際に、地域の学校同士で連携し、それぞれが所蔵する書籍を相互に貸し出すシステムを構築している事例もあります。また、地域の公共図書館との連携もあります。こうした連携を支えるインフラとしてのネットワーク、組織作りもこれからの学校に求められます。

図書館整備と司書教諭の役割

以上述べたように、学校図書館は情報化の流れの中で、大きな変化をする可能性があります。その際に、重要なのが司書教諭の役割です。図書館に置く資料の整備から、データベースやホームページなどの情報検索・提供の仕組み作り、さらに学校間・地域連携におけるコーディネータの役割を担うことになります。

また、授業で使う教材も、単なるプリント教材だけでなく、ディジタル素材を活用した提示用教材への要求が高まることが予想されます。そうした教材作成・開発場面でも、図書館の資源や教材開発環境が有効に利用されることが望まれます。

(2004年3月掲載)

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