ICT活用教育のヒント

校内ネットワークを有効活用するために 安達一寿

ネットワークの中心的役割=サーバ

学校のネットワーク環境

「ネットワーク」と一言でいっても、その意味は文脈によって変わりますが、学校のようなある規模の組織ごとに導入されるネットワークのことを「イントラネット」と呼びます。

全体的校内ネットワークシステムのイメージ図2005年に向けて、多くの学校では整備が進んでいることと思われますが、コンピュータ教室内、職員室内といったように、学校の中でも一部の特定な場所のみに敷設されているネットワークを「部分的校内ネットワークシステム」と呼びます。

これを学校内の各教室や施設をネットワークで結んで、学校全体で利用可能 とする形態を「全体的校内ネットワークシステム」と呼びます。これからの学校に必要なのは、後者です。

また、学校に導入されるネットワーク形態は、クライアント/サーバシステムの構成であることがほとんどです。これは、通常利用するコンピュータ(クライアント)とネットワークでのさまざまなサービスを提供するコンピュータ(サーバ)を接続し、運用するものです。サーバで利用可能なサービスを理解し、それを教育活動や校務処理の中で有効に利用することを検討することが、学校の情報化を推進するポイントとなります。

サーバの機能

サーバ用のコンピュータは、クライアント用のコンピュータに比べて、ハードディスク容量やメモリ容量が多かったり、連続運転や故障に強い構造になっています。また、無停電電源装置などもあわせて導入されている場合もあります。サーバの主なサービスには、以下のものがあります。

【ドメイン管理】
ドメイン内資源管理、ユーザのアカウントやプロファイル管理など
【ファイルサーバ】
ファイルを一括して管理、ネットワーク共有利用など
【プリントサーバ】
プリンタをユーザ間で共同利用
【Webサーバ】
WWW(World Wide Web)での情報発信など
【データベースサーバ】
データベースを共有など
【通信サーバ】
通信制御、リモートアクセスなど

それぞれのサービスは、別々のサーバで行ったり、いくつかのサービスをまとめて1台のサーバで行ったりできますが、その内容や方法は運用の形態やサービスの負荷により異なります。サーバを導入する段階で、教職員、児童生徒数や実際に利用する形態を勘案し、サーバの機能や構成を考える必要があります。

一般的には、授業などで児童・生徒が利用するサーバと、校務処理などで教職員が利用するサーバは、セキュリティ面から分散する方が良いでしょう。

よく利用されるサーバのサービス

上記の主なサーバのサービスの中でも、特に利用価値が高く比較的かんたんに設定できるものが、ファイルサーバとプリントサーバです。

ファイルサーバ

LANに接続されているサーバのディスク領域を公開し、他のクライアントコンピュータからのアクセスを可能にするサービスを提供するサーバのことです。

ファイルサーバでは、ユーザが使用するファイルを一括して管理します。複数の人で共有して使用するファイルは、サーバ上に保存されます。この機能により、各クライアントからファイルを利用することができ、大変便利なものです。また、クライアントコンピュータでもディスク領域を公開し、ファイルサーバとして利用できる場合があります。

プリントサーバ

プリントサーバとは、ネットワークでプリンタを共有するサービスを提供するサーバのことです。これにより、コンピュータに1台ずつプリンタを用意しなくても、各クライアントからの印刷が可能になります。この場合、他のクライアントでプリンタが使用中の場合でも、サーバは印刷の受け付けを随時処理するので、各クライアントは印刷終了まで待つことなく作業することが可能です。

最近では、プリンタ自体にこのサーバ機能を持たせたものや、新しいWindows系のオペレーティングシステムでは、ネットワーク対応のプリンタに直接印刷データを送る機能が装備されているので、徐々にプリントサーバの需要は少なくなっています。

(2003年12月掲載)

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