ICT活用教育のヒント

校内ネットワークを有効活用するために 安達一寿

3つの視点

学校でのコンピュータやネットワーク関連の設備は、整備が進んでいる最中です。では、こうした新しい情報環境をどのように日々の学習活動や学校での生活に活かしたら良いのか、有効活用するためにどんな視点で整備を進めたら良いか、考えてみたいと思います。

校内ネットワークの整備

整備計画では、普通教室だけでなく特別教室、図書室といった学校内のさまざまな教室などにコンピュータが配置されます。これらの場所から、学校内や学校外の情報を利用した学習を行うためには、学校全体に校内ネットワーク環境(学校内イントラネットワーク)を整備することが必要不可欠な事柄になります。また、学校の情報化の視点からは、職員室や保健室、準備室、進路指導室などのコンピュータも校内ネットワークに接続する必要があります。

校内ネットワークの構築にあたっては、利用目的と形態、管理面をよく検討した上で、物理的(基幹線の経路、有線/無線の別など)、論理的(利用時の管理単位)な接続方法やネットワーク管理用コンピュータの設置場所などを決めていきます。また、今後のコンテンツの大容量化に備えた高速回線化も行っておく必要があります。

インターネットへの接続

フィルタリングのイメージ図校内ネットワークが整備できたら、それをインターネットと接続します。これにより、学校内の端末からさまざまなインターネットにある情報が利用できることになります。インターネット接続のポイントは、回線の高速・大容量化への対応と接続先になります。学校の規模にもよりますが,学校内のコンピュータは数百台程度の台数になります。これらのコンピュータを学習活動に支障がないように利用するためには、インターネット回線の高速・大容量化を図る必要があります。 学校での利用の特徴として、授業時間に一斉にアクセスが集中することがあります。その際にも、十分な速度が保障されるように、回線を整備することが大事です。

また、学校からインターネットに接続する際に、どこに接続するかも重要な問題です。最近はセンター方式という接続方法が増えており、学校から地域の教育センターなどに接続する形態が増えています。また、センター方式が取れない地域では、一般のプロバイダ(インターネット接続業者)に接続する場合もあります。この場合知っておく必要があるのは、接続先によって管理・運用方法や利用できるサービスに違いがあることです。

例えば、有害情報のフィルタリングなどは、センター方式ではセンター側で対応していれば、学校では特に気を付けなくても大丈夫です。そうでない場合は、学校で何がしかの準備が必要になります。

その他、Webサーバ、メールアカウントなど、実際の利用時に制限を受ける場合もあるので、確認しておくことが必要です。

管理・運用体制の確立

フィルタリングのイメージ図ハード・ソフト的にネットワークが構築できたら、それをどのように管理・運用するか、人的な配置と利用に関する規定を整備する必要があります。ネットワーク利用では、さまざまな不具合が起こる可能性があります。

また、日常の管理として、データのバックアップやアクセスログの記録・保管など特有の仕事があります。これらの事項に対応できるように、校内の管理体制を整備する必要があります。

また、学校内でのコンピュータ・ネットワークに関する利用規程を整備することも必要です。情報倫理、個人情報保護といった視点から、学習者向けと教職員向け双方のガイドラインになるような規定を整備することになります。

(2003年8月掲載)

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