授業でのICT活用

原克彦先生の実践ウォッチ

このコーナーでは、原克彦先生が指導、訪問された学校の実践や取り組みをレポートしていただきます。

未来の学校をサポートするICT支援員

教室内の電子黒板を活用した学習。開放的な高い天井。駒ヶ嶺小学校がある福島県新地町は、「人と自然が共に輝き、笑顔あふれるまちづくり」をめざし、情報化社会、国際化社会、少子高齢化社会を見据えたさまざまな事業を実施しています。スクールニューディール事業では、町の小学校・中学校へ電子黒板等のICT整備を進められました。また、総務省が実施した情報通信技術地域人材育成・活用事業交付金(教育情報化事業)の支援を受け、町内の小学校では、児童1人1台の情報端末の導入や各教室への電子黒板の整備、さらにはICT支援員の配置が行われています。

電子黒板に転送した画面を見ながら自分の考えを発表。みんなで考えを共有しながら学習。1人1台の情報端末を利用した学習では、一斉学習での利用をはじめ、個別学習や協働学習などでも利用され、子どもたちの学習をさまざまな角度から支援する実践が行われています。

例えば、書写の学習では、教員が文字の止めや払いなどを電子黒板で提示し、その後個々のタブレットパソコンで筆順や文字の形などの確認を行い、その後毛筆で半紙に書く実践を行っていました。また、算数の授業では、個々の考えをタブレットパソコンにペンで入力し、それを教卓の横にある電子黒板に転送し、クラス全員で1人の子どもの考えを確かめながら他の考えを出し合うなどの協働学習が進められていました。タブレット端末で地図の検索。津波の跡も確認しながら地域の様子を理解します。社会科では、自分の家を地図で検索する方法を学習していました。これまでの地図帳と違って、より詳細な地図が表示され、地域の様子を上空からの写真で検索したり、拡大して表示することで住宅地や田畑、山林などの地域を確かめるなど、新しい方法で調べ学習を展開していました。また、津波の被害も確認でき、どの地域まで押し寄せてきたかを調べる子どももいました。

発表する児童の画面を指定するICT支援員このように、個別学習や協働学習、そして一斉学習、またはこれらの複合的な学習を円滑に行うためにICT支援員が配置され、教員の教授活動や子どもの学習活動が円滑に行えるように機器の操作や教材の提示、子どもの発表支援などを行っていました。先生方は、教えることに集中でき、効果的な機器利用が進められていました。また、校内には無線LANが整備され、授業支援ソフトウェアや教室での学習支援ソフトウェアなどが活用されていました。

新地町立駒ヶ嶺小学校 鈴木 孝彦 校長 児童数165名(福島県相馬郡新地町駒ヶ嶺字新町前52)

地図近代的なデザインで建築された校舎は、中庭に面した開放的な校長室や吹き抜けのある廊下など、子どもたちが生活しやすい学習環境が整っています。教室も開放的で高い天井で廊下との壁がなく、広々とした空間で学習が行われています。

(2012年1月掲載)