授業でのICT活用

マッピングを活用して感想文を書こう

授業の様子
本時のねらい 小説の読み取りをし、感想文を書く際に、内容を整理し、どこに焦点を当てるかを明確にするためにキーワードを[マッピング]に整理していく。言葉のつながりを大切にし、内容理解をさせる。
授業の実際 導入では、目標と本時の流れの確認をし、文章の内容を整理するために[マッピング]を活用するという活動を生徒に理解させた。前時までに[マッピング]の利用法を学んでいるため、生徒はスムーズに活動に入ることができた。キーワードの広がりを意識させて、たくさんのキーワードを出させた。その上でキーワードのつながりを意識させて[マーキング]で色分けすることで、読みを深め、整理することができた。また、[グループワーク]でマップを共有して友人のマップを見ることで、自分との共通点・相違点を見つけることができた。読みがさらに深まり、感想を書くための思考整理をすることができ、次時につながる授業となった。
単元計画(全8時間)
第1時 本文初読、漢字確認
第2時 マッピングでキーワードを整理する(本時)
第3時 マッピングを利用して感想文を書く
第4~6時 本文を段落ごとに読み解く
第7時 マッピングを見直し、感想文を書く
第8時 感想文を交流し、意見交換する

本時の展開

学習の流れ 主な学習活動 指導のポイント
(タブレット端末活用場面)
ねらいの確認 「マッピングを利用してキーワードを整理しよう!」というねらいを確認する。
キーワードを拾う 本文を読み直し、キーワードに線を引いていく。
マップに整理する タイトルを中心にキーワードをつなげて整理する。

1個人で[マッピング]を利用し、キーワードを整理する。

マップを共有する グループでマップを共有し、[マーキング]を用いて整理する。

23グループでマップを共有し、その後全体で共有する。

振り返り 自己評価、本時の感想を書き、発表する。

タブレット端末活用のポイント(効果と児童生徒の反応)

キーワードの整理
マッピング

教科書を見ながら[マッピング]本文中のキーワードをつなげて整理していく。付箋や紙でもできるが、手軽にカードを追加して書き込み、修正ができることで生徒の処理スピードが上がり、学習が苦手な生徒でも取り組みやすい。

文の内容が一つの画面に可視化されていくことで、登場人物の特徴を捉えたり、出来事と心情を合わせて考えたりできる。

グループでマップを共有
グループワーク

 [マッピング]を使って取捨選択しながら要点をまとめる[グループワーク]機能を使えば、友人のマップを手元で見ることができるので、書き込みやマークをしたり、それを参考に自分のマップを手直ししたりすることができる。自分たちの作成したものをすぐに共有することができ、生徒の学習意欲が高まる。

また、友人の考えを見て共通点を見つけ出すことで、自分の考えに自信を持つことができ、この後の発表や感想文にも積極的に取り組むことができた。

個人の考えを全体で共有
学習者機画面の一覧表示、投影

[グループワーク]でマップを共有し、共通点を確認生徒の画面を瞬時に大型提示装置に投影することができ、全体で共有することができる。

自分の考えが取り上げられる喜びや友人の考えを見て新たな発見をリアルタイムに得ることができ、1時間のまとめとして有効である。

こんな場面でも使える!実践を振り返って

紙や黒板よりも自己表現の幅が広がり、生徒の表現力と学習意欲が高まる

自ら取り組み、友人と協力して考えを深めるという活動には、タブレット端末の様々な機能が使えると思う。本校では使い始めて1年経たないが、生徒も「次の時間はタブレット?」と楽しみにしている。紙や黒板よりも自己表現の幅が広がり、生徒の喜びにもつながるため、確実に生徒の表現力と学習意欲が高まっていると感じている。課題に対して、動画や写真を使って自分の考えを発表させ、プレゼンテーション能力など将来につながる力を身につけさせたいと考えている。

(2017年11月掲載)